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オリジナルノーチラスの梱包は2トントラックのリフトからはみ出すほどの大きさ、ちょっと大げさに言うと2メートル四方はありそうです。電動ドライバーで開梱するのですが、何十本もネジを緩めるのは楽ではありません。
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白い布をめくると、何とも神秘的なミッドナイトブルーの色の方が、独創的なフォルムよりも先に目に入ってきました。それは深海から出てきた巨大な巻貝の化石のようでもあります。この梱包代だけでも20万円は下らないのではと思わせる手の込んだものです。
マルチ専用モデルなので、ノーチラスのお尻からは直にカラフルなケーブルが8本覗いています。これから人工御影石で出来たスピーカーベースにスピーカー本体を組み込み、キャスターに乗せた状態でエレベーターで2階まで運び込みます。
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本体はファイバー製の物ですからそれほど重くはありませんが、何せ後ろに突き出た長い消音用の角が曲者で神経を使います。何だかんだと言っても、人手が確実に4人は必要です。マランツから二人のベテランが来てリードしてくれたので何とか助かりました。
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幸いにマンションのエントランスやエレベーターが広かったので、思った以上に楽に部屋に運び込むことが出来ました。今日のお客さんであるTさんのリビングルームは14〜15畳程あるのですが、L字型なものですからどこに置くにも使い勝手が良くありません。
畳1枚半位の幅の中に収めなければなりませんので一寸窮屈な感じは否めません。スピーカーをレイアウトしてしまうと狭くて結線がしにくくなりますので、機器類のセットアップを先に済ませてしまいます。もちろんパワーアンプは、下から順にスピーカーユニットの並びと同じになるように、低域、中低域、中域、高域となるように組み上げます。
しかし今日のセッティングの一番のキーとなるところは、
2本のスピーカーのどちらをL.Rに決めるかと言う問題です。
マランツさんの説明を聞くと、
スピーカーとチャンネルデバイダーには特性を合わせた上で、
同じシリアルナンバーが打ってあるのだそうです。
また余談ですが、デバイダーだけでも200万円クラスの物だそうです。
それにしてもこのノーチラスの500万円は、今となってはメチャ安です!。
スピーカーにはL.Rの指定がありませんが、
モノラル仕様のチャンネルディバイダーの端子部分が、
明らかにL.Rを示す白と赤の色になっております。
普通なら何も考える事無く、
その色の通りに組み合わせた上でセッティングすればいいようなものですが、
実は「カイザー流」ではそうもいかないのです。
スピーカーユニットのエネルギーの方向と言う事について、
数年前から研究してきておりますが、
それを調べてみると、このモデルは反対にレイアウトした方が、
明らかに、音に広がりが出て、なおかつ綺麗な音空間が生まれるのです。
その事をTさんに説明させて頂き、
「信号ケーブルの色とデバイダーの端子の色が違って、
混同するような事になりますが、如何なさいますか?」と判断を仰ぎました。
音の良い方を採ってくれと言う事でしたので、
敢えてメーカー指示とは反対にレイアウトしました。
ちなみに、私が今回調べた各スピーカーユニットのエネルギーの方向は次のようなものでした。
理想は全てのユニットが上向きで、なおかつ僅かに外向きになっている事です。
その点では今回のペアーは、L.Rを逆にしてやればほぼ完璧と言えるものです。
そんな事でTさんのノーチラスのセッティングは無事終了いたしました。
アンプの電源ケーブルも付属の物ですし、
まだまだこれから手を入れるところは沢山ありますが、
少しずつ楽しみに音の追い込みをして行かれることでしょう。
基本的にはPA01をモディファイさせて頂いた事で、
大変抜けの良い、朗々としたダイナミックなサウンドを奏でています。
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このページをお読みの方で、自分のシステムの音がこじんまりして物足りないと感じたり、
また、広がりのある音がしないという方は遠慮なくご相談ください。
私、貝崎がクリニックにお伺い致します。
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